「Tentacle Lovers」感想
2008年4月13日
2008年4月13日
あらすじ:触手生命体になった主人公が元の体を取り戻し、魔法の国のお姫様とラブラブになるお話。
今から5、6年前でしょうか、あるエロマンガ(雑誌?)を読んだあと、作者のコメントで「編集者はファンタジーなエロマンガはあまりヒットしないと考えているため、企画が通りにくい」といった趣旨のことを読んだ記憶があります。当時は鬼之仁が最盛の頃でしたっけ。確かに今から思うとファンタジー系のエロマンガってあまり見なかった気がします。あの頃の主流はヒロインで言うと女子学生などの「リアルに存在する」系で、シチュエーションはラブラブか陵辱かの二択でしたからね。
その後、二次元ドリームノベルとかでファンタジーエロマンガが台頭したり、やってることは完全に犯罪だけど本人達はラブラブみたいな複雑なストーリーが許容されたりしました。
でも昔のエロマンガと比べて「Tentacle Lovers」が一番違うのは主人公(男の方)のキャラが完全に立っていることでしょうか。先にも書いたとおり、昔のエロマンガは男は陵辱するデブとか醜い顔の群衆か、性格があまり書き込まれてないハンサムな人間だったのですよ。「Tentacle Lovers」の主人公みたいに触手生命体にされ、お姫様を手に入れるために立ち上がるみたいな物語を背負えるキャラなんて本当に最近出てきたタイプの主人公です。そういや大塚英志が吾妻ひでおの触手マンガを批評して「触手が人間でないのは読者を想起させる男性性を極力なくすためだ」的なことを書いておりました。今とは全然違いますね。
さらに吾妻ひでおの頃はわかりませんが、5、6年前はヒロインがお姫様ってのはそこまでメジャーではなかったはず。
さて、一番上に書いたとおり、ストーリーは少年漫画的な王道を行っております。Stack-StyleさんではB級ライトノベル的と表現されていましたが、要はそういう感じの奴です。変に気合いを入れずに読むと面白いマンガですね。
それなりにストーリーがあってエロシーンも豊富でキャラが立っているマンガです。昔のエロマンガと対比させて読むと中々面白いですよ。
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