2015年3月23日月曜日

「Splendor(宝石の輝き)」(Marc Andre、Space Cowboys REBEL.pl)

 ボードゲームで遊ぶのは結構面倒である。ルールと勝利方法がわからないことがしばしばあるからだ。○○フェイズに☓☓のアクションを行って△△の資源を入手して……なんて頭の固くなった僕には理解できない。
 一方で単なるカードゲーム以上の遊びごたえを求めるからルールが複雑にならざるを得ない傾向がある。

 本作「Splendor」はそんな欠点をカバーした作品。
 プレイヤーのやることは宝石チップを手に入れるか、手元の宝石チップとカードで新たなカードを買うのかのどちらか。
 買うことのできるカードは全プレイヤーに公開されているから早い者勝ち。他のプレイヤーが買えないように「予約」することもできるが、「予約」したらその回の手番がつぶれるし手元の宝石チップ枠を圧迫することになる。
 カードは一見、カードに書かれた宝石や勝利点とコストとして支払う宝石に見合わないほど高い気がするが、購入したカードは永遠に使える(要は拡大再生産ゲーム)。
 カードの中には宝石としては使えないが、大きな勝利点の付く特殊カードが5枚だけ存在し、いかにそれらを集めるかが勝利の鍵。

 すげえ。手番で行うことはシンプル。序盤はひたすら宝石チップを貰うだけ。それでカードを買いつつレベルの高いカードや特殊カードを買う準備をする。
 でも逆にそれが奥深い。僕がルールを簡単に把握できたということは、他の人も理解しているわけで。
 序盤に手が届くカードは恐らくみんな狙うだろう。早い段階でカードを買えたらそれだけ宝石を減らせるからだ。だがこのゲームは勝利点を得なければ勝てないので、むやみに勝利点の付かないカードをコレクションしても仕方がない。特殊カードを早く手に入れねば。
 かと言って、特殊カードはコストが高いので普通はせいぜい1、2枚しか手に入れられないだろう。すると、ノーマルカードでいかに点数を稼ぐのか。
 さらに言えばカードと宝石チップは色の種類があるが、カードはどの色を集めるべきか。広い種類を集めるべきか、1種類に絞って集めるべきか。


 プレイヤー間で情報は完全に公開されているので他人の手元を見れば戦略がわかってしまう。しかしこのゲームは種類ごとの宝石チップの数が少ないので他人の戦略を意図的に邪魔することは難しく、他人にちょっかいを出そうとしたらその分自分の行動を制限される。
 ジレンマは非常にわかりやすい。取れるカードは公開されているため、みんな同じカードを取ろうと行動するが、すると先手有利なだけだ。かと言ってコストパフォーマンスの悪いカードをわざわざ取るべきか。悩む。
 そんな簡単なようで奥深い味わいのあるゲームだ。